ハワイ諸島統一のために重要な役割を果たしたプウコホラヘイアウ

プウコホラヘイアウ

場所はハワイ島の北西カワイハエ。荒れ果てた丘の上の岩山に見える人もいるかもしれませんが、ハワイ王国の歴史でとても重要な役割を果たしたプウコホラヘイアウなのです。

「プウコホラ」とはハワイ語でプウは「丘」、コホラは「鯨」を意味し、直訳すると「鯨の丘」。

ここは海を見下ろす丘の上でもあり、冬にはザトウクジラがやってくる海でもあります。
クジラを見ることができるのでという説もありますが、ハワイアンにとってはもっと深い意味があると言われています。

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ヘイアウ完成へ

プウコホラヘイアウ

プウコホラヘイアウは、ハワイ諸島の統一のために、カメハメハ大王の精神的な原動力となった最大級のヘイアウ(祭祀場)で、大きさは横68m、縦30mの巨大なヘイアウの石積みは、当時のそのままの姿で残されています。

1790年頃から、カメハメハは全島制覇の準備を着々と進めていました。そのひとつがこのプウコホラヘイアウです。そう考えると、ハワイ王国の初期段階の歴史的建造物でもあるといえます。

祭司の予言によると、プウコホラの丘にヘイアウを建設し、それを戦いの守り神「クー カ イリモク」に捧げれば、すべての島を征服できるとのこと。

ヘイアウの石壁には、遠いポロル渓谷からカワイハエまで、約40kmにも及ぶ人間の鎖を形成し、ポロル渓谷から岩を手から手へと手渡すバケツリレーにて、コハラ山地を越えてここまで運ばれてきたとされています。

岩を運んだ距離

バケツリレーの運び手となった男性の人数は1~2万人、プウコホラヘイアウを建てるのに費やした時間は約1年間。

セメントやモルタルなど接着材料を使っていないので、熟練した技術者らしき人が適切な岩を適切な箇所に、正確に置いたことでしょう。

プウコホラヘイアウの存在はカメハメハの精神的な原動力となりました。

何もかも人力で作り上げているので、大昔の出来事に感じてしまいますが、それほど昔ではありません。米国のジョージワシントンが初代大統領になった年とほぼ同じです。同じアメリカでもこれだけの文明の差があります。

ちなみに、日本では江戸時代の寛政2年、歴史上の人物では、杉田玄白57歳、伊能忠孝45歳でした。

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下剋上のハワイ

当時、ハワイの各島にはそれぞれの地を統治する支配者がいました。

1778年、英国のジェームズ・クック船長がハワイ諸島を発見したことで、ハワイ全土にヨーロッパ文化が流れ始めるのです。

その後、来島したバンクーバー船長とカメハメハは親交を深め、英国人のジョン・ヤング(エマ王妃の祖父)を参謀に、大砲を仕入れ、銃や大砲の使い方、統治の方法などを学びます。

こうして、戦術を練り、マウイ島やオアフ島攻略の機会をうかがっていました。

なぜ、ハワイ諸島の統一が必要だったのでしょう?

ハワイがヨーロッパの植民地化とならないために、ヨーロッパの強国から侵略されずにハワイを守り抜くために、ハワイ諸島を1つに統一する必要があると、カメハメハは考えていたようです。

ハワイ統一を目指したカメハメハは、ヨーロッパと敵対しない態度を見せるためにも、ヨーロッパ文化を流入させていました。

1790年 マウイ島の王カヘキリがオアフ島に行っている間にマウイ島を攻め、イアオ渓谷での戦いにカメハメハ軍は勝利。しかし、カヘキリに取り戻されてしまいます。

1794年 マウイ島とオアフ島と統治していた最強ライバルのカヘキリが亡くなる。

1795年2月 マウイ島、モロカイ島、ラナイ島と制圧し、いよいよオアフ島へ上陸。

ヌウアヌの戦いでオアフ島もカメハメハ大王の統治下になりました。

残るはカウアイ島とニイハウ島。

1796年と1803年に2度、カウアイ島に攻め込もうとしたのですが、1度目は嵐に遭遇、2度目はカメハメハ軍の兵士に疫病が蔓延。2度の侵略は戦わずして失敗に終わります。

1810年 カウアイ島の王カウムアリイが戦いを避けるために降伏。これでカウアイ島、ニイハウ島も、カメハメハ大王の統治下になり、ハワイ王国の領土となりました。

カメハメハ大王がハワイ統一を目指してから、実際に統一するまで、10年間の出来事です。

海の公園

プウコホラヘイアウの海側のスペンサー・ビーチ・パーク。

コハラコーストの海

ビーチパークからの、カワイハエの海。喫水の深い船も接岸できる港として、ハワイ島への物資の運搬やアメリカ軍用の油槽も置かれています。 ハワイ島に運ばれるものは、ヒロかカワイハエから入ってきます。

プウコホラヘイアウとハワイ王国の歴史背景を知ってから、この海の景色を眺めると、ハワイ統一の原動力、パワーの源となったこの地が特別な地であることが感じられます。

プウコホラヘイアウ情報

ヘイアウはハワイではとても神聖な場所です。

プウコホラヘイアウの案内板

現在、プウコホラの在る地区は、米合衆国国立公園局により管理されています。
ビジターセンターは2007年春に開設。入場料は無料。

プウコホラ・ヘイアウ国立歴史公園 ビジターセンター

Pu’ukohola Heiau National Historic Site 62-3601 Kawaihae Road Kawaihae, HI 96743
8:00~17:00 (シーズンによって時間が異なるので公式サイトで要確認)
(808) 882-7218
www.nps.gov/puhe/

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