ハワイアンエアラインには「エクストラ・コンフォート」というエコノミーよりちょっとだけアップグレードできる席があります。現在はエアバスA330型機のみ。
エコノミー料金にプラス片道1万5000円で、「エコノミー」から「エクストラ・コンフォート」にアップグレードができます。現在座席数は68席(2019年8月現在)。

「エクストラ・コンフォート」はプラス1万5000円の価値は「ある!」と私は思います。
一度体験するともうエコノミーには戻れなくて、気づいたら10回以上、エクストラ・コンフォートに搭乗していました。
それらの経験から気づいたことをレポートいたします。
エクストラ・コンフォートの特典
エコノミーとの違いについてご紹介します。
一番のメリットはこれ!シートピッチが約91.44cmと広さが確保できるので、機内にじっと座っているだけの疲れやストレスがエコノミーよりも軽減します。「シートピッチ」とは飛行機の座席の前後間隔のこと。
エコノミーのシートピッチ79cmよりも12.7cm広く、「たった12.7cmだけ?」と思われるでしょうが、割合にして約16%増しは、体感で違いを感じられます。
席に座った瞬間に12.7cmの広さを感じました。この時点でもう価値あり!足元がちょっと広くなるだけでも随分快適になります。
この差は小さい人ほど広くなったと感じるかもしれません。私はミニサイズなので、足がだるくなったときは椅子の上に両足をのせて体育座りやあぐらができるほどのスペースになりました。
このスペースにメリットを感じられない場合は、エクストラコンフォートはやめておいた方がいいでしょう。もっと広いビジネスクラスか、エコノミーのままをおすすめします。
ヘッドレストが革張りで自由に曲げられるので頭を固定できます。ネッククッションがなくても大丈夫。
エコノミーの場合は搭乗の順番が「ZONE 3」で最後の搭乗グループ。エクストラ・コンフォートは1つ繰り上がって「ZONE 2」になり、1.お手伝いが必要な方、2.ビジネスクラス、そしてその次3番目に「ZONE 2」が搭乗できます。
先に搭乗するメリットはチケットをスキャンするゲートで長蛇を並ばなくて良いこと。さっさとシートに座って離陸までゆったり待ちます。
また、到着時に飛行機から降りるときは、前方のビジネスクラスの出口になるので、ビジネスクラスの次にすぐに降りられます。
各シート下に個人用電源コンセントがあり、電圧は110ボルトなので日本の電化製品、ノートPCはそのまま使えます。
また、モニターの右下にUSB電源ポートがありますのでUSBの充電も可能。登場前に充電しておく必要はなくなります。
※ハワイ旅行の場合はホノルル空港だけの特典で、日本の空港にはありません。
ホノルル空港では、セキュリティの通過と機内持ち込み手荷物預けが優先的にできます。
(ターミナル1:営業時間内、ターミナル2セキュリティチェック4番:8:15~14:30)
時間帯によっては、ホノルル空港のセキュリティチェックはめちゃくちゃ時間がかかるので、このサービスはうれしい。「GOLD LANE」と書かれた看板のレーンから入れます。
ハワイ固有の植物をモチーフにした、ハワイのテキスタイルデザイナー「シグ・ゼーン」デザインの、アメニティセットの入ったポーチ。
コームは木製、ハワイアン航空のロゴ入り再生紙のボールペンなど、オーガニックでナチュラル感たっぷりなセット。
ハンド・ボディローション、保湿ミスト、リップスティックのコスメのブランドは「lōli’i(ロリィ)」。ハンド・ボディローション、保湿ミストは森林のような香り。リップバームは無香料です。これは使える!
キャンパス地に「アウリイラニ・レフア」のプリントの素朴なコロッとしたポーチです。ハイビスカスではありません。
内側には「HAWAIIAN AIRLINES」のプリントが。
ファスナーの持ち手が木製です。
アイマスクにも「アウリイラニ・レフア」というハワイに生育する花をモチーフにした花柄が。
ポーチをもらったとたんにテンションアップ!!
往復とも同じアメニティをもらうので、1個は自分、1個はお土産になりがち。たまに帰路はビジネスクラスのアメニティポーチが配られ、往復で違うアメニティポーチになることもあるそうです。ちなみに私はまだ一度もありません。
料金と路線
羽田/成田/関西/ 新千歳発着のハワイ行(ホノルル・コナ)直行便のA330運航便が対象です。
エコノミー料金にエクストラ・コンフォート料金を追加で購入できます。
日本で購入する場合:片道15,000円追加
ハワイで購入する場合:片道125ドル追加
支払ったクレジットカードの明細
為替レートにもよりますが、ハワイで購入した方が少しだけ安いですね。
エコノミーで予約だけしておき、日本の空港、ホノルル空港とチェックインのときにエクストラ・コンフォートにアップグレードをしました。
予約購入時でなくても、ウェブチェックイン、自動チェックインカウンター、搭乗口のカウンターでもエクストラ・コンフォートへのグレードアップは購入できます。
私の経験ではエクストラ・コンフォートが満席ということはありません。空席が見受けられるときもありますし、エコノミーしか予約していないときは、カウンターでアップグレードをすすめられます。
ただし、良い席を確保したいという場合は、予約購入時にエクストラ・コンフォートにして席まで確保したほうがいいです。
座席表
エクストラ・コンフォートは68席。ビジネスクラスのすぐ後から順番に、それと、後部非常口の最前列になります。
黄色の★印が乗ったことがあるシートです。いろんな席に座りました。
おすすめ座席
11列A,B,H.J ← おすすめ座席!
ビジネスクラスのすぐ後の「11列A,B,H.J」の2列席はおすすめ座席です。
ビジネスクラスとの仕切りには壁、シートの後ろも壁で、個室っぽくて落ち着けます。
11列A席の感想
前にも壁、後にも壁と、まるでボックスシートのよう。
脚は伸ばせるし、後は壁なので遠慮せずにシートをおもいっきり倒せるこの開放感!
まるで個室みたいに独立した空間。これだけ伸び伸びとできたらエクストラ・コンフォートの価値は十分でしょう。
脚を組んで伸ばすとこれくらいのスペースです。前の壁は蹴っ飛ばさないようにと注意書きがありますが、脚が届かない。
離着陸時以外は足元に荷物を置いてもOKなので、足元にバッグを起き、脚をのせる台代わりにしています。私の身長だとほぼまっすぐ伸ばせて、ビジネスシートにせまる広さ。
前の壁の注意書きにはハワイ語が。「Kokua」とは「助ける」とか「手伝う」という意味。
靴ではなくサンダル!「Mahalo」はハワイ語で「ありがとう」。ハワイ感の茶目っ気たっぷり。
しかし、最前列のデメリットもあります。
・最前列の席は、離着陸時は足元に荷物をおけずに、手荷物はすべて頭上の荷物棚に入れなければならなりません。これがちょっと面倒。
・テーブルが肘掛けに備え付けの折りたたみ式になるので、テーブルが小さい。
デメリットよりもメリットの方がはるかに上回るので、この座席はおすすめです。
11列、12列エリア
ビジネスシートとの境には壁、出入り口のところには壁、と前後を壁にはさまれ、ここだけ別室みたいにこじんまりして落ち着いてます。トイレが近くにあるのも便利。
前はビジネスクラスで壁で仕切られています。
12列は後が壁なので後の人を気にせずシートが倒せます。
デメリットもあります。
・出入り口(非常口)に一番近い席「12列C」は寒い。空調の影響なのか、非常口のドアが近いからなのかわかりませんが、風がよく通りぬけます。
・12列C,Gは、斜め後ろがトイレがなので、トイレ順番待ちの人で落ち着かないことも。
・具合が悪い人が発生すると、トイレ前のこのスペースに寝かされてCAさんに介抱されるのでバタバタ。
2月の後半に乗ったとき、大学生の卒業旅行なのでしょうか、酔って具合が悪くなる若者が続出!「いったいどうしちゃったの~?」次から次へと気分が悪くなった若者がこのスペースにやってきてほんとにビックリ。CAさんにサイダーを飲むようにいわれて飲んでました。
11列、12列の中央4列席は一長一短です。
普通の座席
15列の感想
11列、12列がとれないときは、15列あたりの2列席をとってます。可もなく不可もなくという感じです。14列は離着陸時の荷物の出し入れが面倒なので15列より後方に。
これくらいの空間です。
エコノミーより少しゆったりしていますね。
しいていえば、臭いに敏感な人はもっと後方のトイレから離れた座席がいいかもしれません。芳香剤など独特なトイレの臭いが、トイレへの出入りのたびにしてきます。
臭いは個人差があるのでまったく臭わないという人も。
おすすめしない席
11列C、G席
11列G席の感想です。この位置なら脚がおもいっきりのばせるぞ!と選んだのですが、実は、前に壁が半分しかない。すぐ前はビジネスクラスです。
通路のラインに足がかかってるし。
たしかに、前には半分しか壁がないので片足はいくらでも伸ばせますが、自分のエリアはどこまでなのか、収まり悪い半端な位置。脱いだ靴や、足元に置いた荷物が、気をつけないと通路の方に飛び出てしまいそう。
たまたまなのですが、この時はビジネスクラスのフルフラットシートでぐっすり寝ている人のいびきが、あまりにもすごすぎてうるさかった~。
中央の4席(C,D,E,G席)
ファミリーの場合は、家族が横並びに座れる中央の4席であることが多いです。
赤ちゃんを抱っこしたお母さんは、少し広いエクストラ・コンフォート利用することが多いので、中央の4列席をとると隣に赤ちゃんを抱っこした親ということも。
私の隣の3席に家族が4人ということもありました。
赤ちゃんの存在自体が悪いわけではありませんが、夜のフライトでは赤ちゃんのぐずりや泣き声、そして赤ちゃんをあやすお母さんお父さんが立ったり座ったりウロウロと落ち着かなくて、眠れなかった。。。。完全に寝不足。
薄暗いし、気圧の変化、エンジンの騒音、温度調節もできないし、赤ちゃんにとって機内は快適な空間ではありませんから、泣いても無理はありません。
これ以来、中央列の4席は避けるようにしています。
エクストラ・コンフォートゾーンの一番後の席
エクストラ・コンフォートの場合はシートを後に倒しても、後の席も広さがありますが、後がエコノミー席の場合は広さがないので、シートを倒すと、後の席がすごく狭くなってしまうのではないかと気になってしまいます。
シートを倒すのに気が引けるので、ここに座ったことはまだありません。
最前列には注意
離着陸の時は足ものに荷物を置けません。一時的に頭上の棚に上げることになるので、これが面倒。通路側ならまだしも、窓側席だと大変ですね。
エコノミーと同じ点
エクストラ・コンフォートにグレードアップしても、エコノミーとまったく同じものもあります。
ここを勘違いしてエクストラ・コンフォートにグレードアップしてしまうと、悲しい結果になりますので、確認しておきましょう。
エコノミーと同じ。もう飽きたよーというくらい、もう何年も変化に乏しいメニューです。無添加なのはいいのですが。
エコノミーと同じです。邦画少ない・・・。
エコノミーもエクストラ・コンフォートも同じCAさんです。
手荷物規定もエコノミークラスと一緒。
・最大サイズ(長さ+幅+高さ): 62インチ(157cm)
・最大重量: 50ポンド(23kg)
・手荷物2個目まで無料
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ホノルル空港のプルメリアラウンジが無料で利用できるのはビジネスクラスのみ。40ドル払えば利用できます。
年に何回か海外旅行をするという人にはプライオリティパスがおすすめ。プルメリアラウンジも無料で利用できます。
関連記事プライオリティパス
エクストラコンフォートへ無料アップグレードするには
ハワイアン航空のPualaniエリート会員になると、空席状況に応じて、ハワイ便のみならず、国際線を発着するすべてのハワイアン航空運航便で、エクストラ・コンフォートの無料アップグレードができます。
エリート会員になる条件は、1月1日~12月31日の1年間に、最低でも20,000マイル以上、または30区間以上獲得すること。
ホノルル~羽田間では片道3,850マイル、往復7,700マイル獲得できるので、1月1日~12月31日に日本からハワイ3往復するとエリート会員になれるということになります。そんなことも知らずに、私はエリート会員を獲得できました。
同じくエリート会員のハワイ在住の友達は、毎回エコノミーしか買わずに、当日エクストラ・コンフォート席に無料でアップグレードしてます。
さらに、ビジネスクラスへお得にアップグレードするには
エクストラコンフォートを予約して、その便にビジネスクラスに空きがある場合、「ビッド・アッププログラム」の案内がメールで届くことがあります。
下記のようなメールがはじめて届きました。
アロハ!◯◯ 様,
この度は、ハワイアン航空をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
ご予約いただきました以下のフライトは、ビジネスクラスへのアップグレードプログラム「ハワイアン航空ビッド・プログラム」対象便です。ご希望のビッド額でお申し込みいただき、落札に至った場合はご出発の48時間前までに、落札に至らなかった場合はご出発の26時間前までにEメールにてお知らせいたします。
つまり、ビジネスクラスに空席があると、その席をオークションで落札することができるというプログラムです。落札金額は上限、下限があらかじめ決まっているので、実際のビジネスクラスの料金よりも高くなることはありませんでした。
私のときはたしか上限が7万円くらいだったと思います。7万円でビジネスシートのチャンスは試してみる価値はあるかもしれませんね。
なぜ今回はじめて案内メールが届いたのか?
「ビッド・アッププログラム」は予約時に、家族分など複数名をまとめて予約した場合は、全員がプログラムの対象になります。家族一緒に予約したけど、自分だけこのプログラムを利用するということはできません。
ここからは推測になりますが、このメールが届いたときは1席だけオークションの対象で、1名で予約をした人だけに案内が届いたのではないかと思われます。
今までは同行者とまとめて予約をしていたのですが、今回は自分の分だけの予約だったので、対象者になったのでしょう。
ただし、ビッド・アップ落札によってアップグレードとなったマイルは、最初に予約したエコノミークラス分しか加算されませんので。
感想とまとめ
エコノミーはちょっと窮屈、もう少しだけ広いシートがいいという人にはエクストラ・コンフォートはぴったり。このスペースに片道1万5千円の価値を感じられるかどうかですね。
機内食や機内でのサービス、ラウンジ利用を期待するならば、ビジネスクラスでなければ意味はないでしょう。
食事やサービスを楽しみたい人:ビジネスクラス
少しだけ席が広くなればいいという人:プレミアムエコノミー
はじめてエクストラ・コンフォートにのってから、このスペースに価値を感じ、それ以降は毎回エクストラ・コンフォートです。
私にとっては飛行機内の快適度が大分違うのです。8時間飛行機で座ったまんまが嫌だなーってならなくなりました。
はじめての時はアメニティのポーチが欲しくて乗ったエクストラコンフォートでもありましたが、ポーチが貯まる貯まる。。。同乗した友達にその場であげてしまうことも。
このポーチをお土産代わりにしても、女性からは喜ばれます。
ポーチは女性からの評判は超Goodですが、男性はいらなーいとなるらしく、家族3人でハワイ往復すると、旦那と息子の分も私がもらうことになって、1回のハワイ旅行でアメニティポーチ6個GET!
そういえば、他社のアメニティポーチは紺とかグレーとか男性でも使えるデザインになっているなぁと思うのでした。