カウアイ島フレイア川の横に広がる大きなフィッシュポンド(養魚池)は、魚を捕まえるために独創的な仕組みの、古代ハワイの水産養殖の1つです。ハワイ語で「アレココ養魚池」とも言われるようです。
このフィッシュポンドを取り巻く伝説は、働き者で石をつかっての土木建設を得意とする、いたずら好きな妖精、伝説上の小人族「メネフネ」が、一夜にして作り上げたということ。
メネフネがつくったといわれている、フィッシュポンドをご紹介します。
カウアイ島のメネフネ
カウアイ島の大きなヘイアウ(寺院)のほとんど、石切りの灌漑用水路、養魚池など、今日も残っているカウアイ島周辺の素晴らしい土木工事の功績が、メネフネが建てたものとされています。
ハワイ諸島の中でも、メネフネ伝説の数といったらカウアイ島がダントツに多いのです。
メネフネをキャラクターにした商品もたくさんあります。こちらはミネラルウォーター。
1977年、ユナイテッド航空がハワイ就航キャンペーンとして作られたキャラクターがメネフネの人形。一見すると、フツーのおじさんです。
一方伝説ではなく、マルケサス諸島からハワイに移り住んだポリネシア人の民族をさすのではないかとも。背が低くて筋骨隆々な民族だったようです。
メネフネフィッシュポンドの伝説
カウアイ島の王子が、メネフネに養魚場を造るように依頼しました。(依頼主が、王だったり、村人だったりと、諸説色々あります)
その代わり、メネフネからの条件は、造っている途中は見ないでほしいということでした。
途中過程は秘密ということで、まるで「つるの恩がえし」のよう。
ところが造っている様子が気になって気になって仕方ない王子は、メネフネの姿を覗いてしまいます。ここもつるの恩返しと同じですね。
見られたことに気づいたメネフネたちは、手をとめて、たちまち姿を消してしまったと言うことです。
さて、残りの作業はどうしましょう・・・。
残りの作業は人間が造ることになってしまいました。ここからはつるの恩返しとは違います。
実際にこのフィッシュポンドの一部分だけ、石垣の築き方がまったく異なっているそうです。
フィッシュポンドの現在
このフィッシュポンドの仕組みは、川とフィッシュポンドの境目には小さな穴のあいた壁をつくり、小さな稚魚だけがその小さな穴を通り抜けてフィッシュポンドに入りこみます。
フィッシュポンドで成長して大きくなると、穴を通れなくなるので川には戻れずフィッシュポンド暮らしとなります。
このフィッシュポンドは、今は使われていませんが、重要な歴史的な養魚池であり、1973年に米国国家歴史登録簿に登録されました。
現在は、ボランティアが手作業で、野生生物の生息地を脅かす、ハワイの侵略的な外来種「マングローブ」を除去し、在来の沿岸植物を植えて生態系を復元中です。
以前よりも水が少なく土が出ているのは、その影響のようです。
こうして、フィッシュポンドの伝統と文化は残されています。
たまに観光客が1組いる程度で、ほとんど人がいません。静寂そのもの。雲がゆっくり流れていくのがフィッシュポンドに映るというのどかな風景です。
場所
メネフネ・フィッシュポンドを見下ろす小さな展望台があります。道路端に車が1、2台停まるスペースがあり。
メネフネの力強いエネルギーが感じられるパワースポットと言われてます。静かーで気持ちがすっきりするところです。
その他のパワースポットは?