プウホヌアとはハワイ語で「避難・逃れ」という意味で、プウホヌア・オ・ホナウナウ・ヘイアウは罪のゆるしをこう人が訪れたところでもあり、新たに生まれ変わる波動に満ちた癒やしの聖地です。
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たどり着いた人はゆるされる
カメハメハ大王の時代には、社会を司どるための社会規範であるルールや規制である「カプ」というものが存在していました。カプはというは「タブー」の語源とも言われ、当時のカプでは、女性は男性と一緒に食事をとることさえできませんでした。
カプを破ったものがいると死をもって償わなければ、自然災害、天変地異など天罰がくだされると言われていたので、カプを破った罪人は死罪とされていました。
そこで、カプを破ってしまった罪人や戦いに敗れた戦士は追手から逃れ、ここまでたどり着けば、カフナ(祈祷師)によって浄化され、社会に復帰ができるとされたのがここ「プウホヌア・オ・ホナウナウ・ヘイアウ」なのです。
しかし、ここの周りは王族の敷地であり、一般人が立ち入ることはできません。ということは海側から泳いでたどり着くしかありません。追手を振りきって荒波を泳ぎ渡らないとならず、命がけであり、容易なことではありませんでした。
渡りきって無事にたどりついたものはゆるされ、そうでないものは海に流され、たどりつくことはできなかったのです。
どちらにせよ死罪になるなら、一か八か命がけでも泳ぐわな。
2つのエリアに別れる
ここは隙間なくきれいに積まれたグレートウォール(石垣)によって王族が住む「ロイヤル・グランド」と駆け込み寺的役割の「プウホヌア」の2つのエリアに別れます。
その1 ロイヤル・グランド
王族の住居地。白砂の海岸にアリイ(王族)の土地の象徴である椰子の木が多く、王族専用のカヌー発着場でもありました。まさにハワイのイメージです。サンダルを脱いで白砂の上を歩くと気持ちいいです。
漁をするための作業場。この中は涼しい風が吹き抜けて過ごしやすいのです。
カヌー置き場。
王族が食する魚を蓄えておく養魚池。
コナネというハワイ版チェッカーゲーム。白は珊瑚、黒は溶岩で出来ています。
ここの砂浜にはアオウミガメが日光浴にあがって来るようです。白砂のビーチですが、神聖な場所ですので海水浴など遊びは全て禁止です。
その2 プウホヌア
ロイヤル・グランドの海側が「プラホヌア」で、罪人が追手から逃れ罪が清められるとされたアレアレア・ヘイアウがあります。ロイヤル・グランドには王族以外は入れないので、ここに来るには海を泳いで渡るしかありません。
写真の真ん中の大きな石はコナの酋長ケオウアがお気に入りの休憩場所「ケオウア・ストーン」。
神殿「ハレ・オ・ケアヴェ」
ハレ・オ・ケアヴェ内には、23人のアリイ(酋長)の遺骨が納められています。アリイの骨はとても神聖なものでマナが宿っているとされていました。周りには木の守護神が見守ります。
2体のティキも神殿を見守ります。
カプ制度廃止
カメハメハ2世の時代にカプ制度は廃止になるまでは、「プウホヌア・オ・ホナウナウ・ヘイアウ」はまさに駆け込み寺でした。その後、カメハメハ2世は女性と一緒に食事をして、カプを破っても災いは起きないことを自分自身で証明すると、逃れの場は崩壊するよう命令を下し、プウホヌアは役割を終えました。
そして、キリスト教の布教により、全てが破壊されてしまいましたが、現在はティキ像(神像)、神殿、養魚池など、再建され、国立公園に指定されています。
駐車場は有料です。車は数台しかとまっておらずすいてました。
溶岩を割って生えてきたノニの木。薬用としても使われれている苦~いやつです。