この記事はハワイスペシャリスト検定(上級)を受験したときに、提出した作文をもとにエッセー風ブログの記事に編集しました。
作文のテーマは「他の島にないハワイ島ならではの魅力」です。
実際にハワイ島に行ったときに、いままでに体験したことがないような驚くことばかりで、その感動を書いたものです。
特に理科が好きな人にとっては、島すべてが自然であるハワイ島はとても楽しめる島になるでしょう。
他の島にないハワイ島ならではの魅力
コンクリートに囲まれた人造物の街で違和感なく普段の生活をしている私には、ハワイ島のコナ空港に降りた瞬間に「・・・何も無い!」というのがハワイ島の第一印象でした。
そして、飛行機からタラップをトコトコと歩いて降りる。
溶岩台地の上に1本の道路、どこまで走っても海と空が広がり、溶岩台地の遠くには平たい大きな山が見える変わらぬ風景。「ハワイ島は何も無いところ」というのが第一印象でした。
何もないからこそ、五感が冴えはじめ、段々と不思議なことに気づきはじめます。
溶岩台地の上を歩いてみると、こんもりとした黒い流面形の地表はマグマが噴火して流れ出てきた、マグマの大地そのままであることが実感できるでしょう。そして、溶岩のすきまから光を見つけて出てきた植物の芽のたくましさ。溶岩の下には水、土、養分と生命のための準備が整いはじめていることがわかります。
キラウエア火山の火口付近の湯気と炎を見ると、私たちの足元の下深くにはマグマという大量のエネルギーが流れていることがわかるでしょう。
ラバーチューブを通ってみると、トンネルになってしまうくらいの高温のマグマが一瞬で通り抜けていったことがわかるでしょう。
雲から垂直に下に伸びた灰色の雨柱が遠くからだんだんとやってきて、あっという間に雨は通り過ぎて、雨が動いていることを目で見ることができるでしょう。
山を見ると、左半分が茶色、右半分が緑と、真ん中で境界線のように色が違う理由は、雨が通る境界線であることがわかるでしょう。毎日ほとんど同じ時間に雨が通り抜けていく側だけ山は緑色をしていました。
馬に乗って谷底を歩くと、川は動物にとっては道であることがわかります。
眩しいくらい緑色をしたバナナの葉っぱの上に、保護色をした黄緑の美しいゲッコ。目の周りと手足が絵の具から出したような水色で自然の中にこんなに美しい色の生き物がいることに感動します。
海で泳いでいるとアオウミガメがあっという間に横を抜き去って泳いでいく速さに驚くことでしょう。カメは動きがのろいものという思い込みが消えました。
流れ星の流れる速さも知ることでしょう。流れている間に願いを3回も唱えることなんてとても出来ないことがわかります。
夜空には星がたくさんちりばめられていることで、夜でも地平線の位置がどこなのかはっきりわかるでしょう。天の川には、こんなにもたくさんの星が密集していることを知るでしょう。
月がどれほど明るいのかを知ることでしょう。満月の夜空の星は見えなくなってしまうくらい、月は明るいものだったのです。そして、木星に本当に縞模様があることを知るでしょう。
4000mのマウナケアの頂上にある天文台群の建物が、平地から肉眼でも見えることに驚くでしょう。そして、車に乗って雲よりも上に登って行くことができるのです。
雲の上の風景は、ここは地球なのだろうかというくらい別の惑星に見えてしまいます。
そこで、30年に1度しか受精しない銀の剣のような植物を見ることができるでしょう。
これらのことは小学校で習った理科の教科書に載っていたことかもしれません。当時は文字だけの理解でも、ハワイ島に来ればすべてが体感でき、宇宙の中に地球があり、地球の上で私たちは生きている真実を理解できることでしょう。
地球と戯れることができるのが、ハワイ島の最大の魅力です。