スーツケースやキャリーバッグなど空港のチェックインカウンターで預ける大きな荷物を「預け入れ手荷物」または「受け取り手荷物」、機内に自分で持ち込む荷物を「機内持ち込み手荷物」と呼ばれています。
どちらも、飛行機に搭乗する前に、保安検査場で持ち物の検査がありX線検査機を通して危険物が入っていないかどうか検査されます。
それぞれの荷物にはルールがあります。
化粧品など液体やスマートフォンホのバッテリーは機内に持ち込みできる?
空港で「持って行かれない!」とならないためにも確認しておきましょう。
機内持ち込み手荷物サイズ・重さの制限

機内に持ち込むことができる手荷物は、パスポートやお財布など貴重品を入れたバッグなど「①身の回りの品」1個の他に、②もう1つ手荷物が許されます。

航空会社によって多少の違いはありますが、おおよそ、3辺の合計(a+b+c)が115cm以内。重量は10kg以内です。
航空会社、飛行機の座席数によって、大きさや重さの制限が異なります。
飛行機に持ち込めないもの
爆発の恐れ、燃えやすいもの、有毒物質などの危険物は、機内持ち込みも、預け入れ手荷物も禁止されています。
ハワイのビーチで花火やクラッカーをしようとか、キャンプをするからカセットコンロも持っていこうと思っても持ち込み禁止です。

高圧ガス
政府広報オンラインについて
・ライター用補充ガス/カセットコンロ用ガス/キャンプ用ガス
・ダイビング用ボンベ
・スプレー缶
火薬類
・花火、クラッカー、弾薬
可燃性物質
・徳用マッチ、炭
酸化性物質
・小型酸素発生器、漂白剤、瞬間冷却剤
毒物類
・殺虫剤、農薬
引火性液体
・オイルタンク式ライター
・オイルライター用燃料
・ペイント類
その他の有害物件
・エンジン
・リチウム(イオン)バッテリー
放射性物質など
腐食性物質
・液体バッテリー
・水銀
・加熱式弁当等(化学反応により熱を発するもの)
機内に持ち込むことはできないが手荷物として預けることはできるもの
- はさみ、アーミーナイフなどの刃物
- バット、ゴルフクラブなど凶器となりうる強打ができそうなもの
- 先がとがっているもの
- スポーツ用品や日常品のスプレー類(防水スプレー、静電気防止スプレー)

機内への持込みはできませんが、スーツケースの中にいれて預け入れ手荷物としてなら大丈夫です。
コンドミニアムに滞在する場合、備え付けの包丁は切れないからと、自宅の包丁を持っていくこともできますよ。
液体
100ml(g)を超える容器に入った液体は機内への持ち込みが禁止されています。
スーツケースの中に入れて預け入れ荷物ならば大丈夫ですので、ハワイのお土産として買ったジャム、はちみつなどはスーツケースの中に入れましょう。

「瓶だから手荷物にしないと割れちゃうかも」と機内に持ち込みたいところですが、できませんのでご注意を。
機内に持ちこむ液体は、容量制限付きで持ち込みが可能です。
「機内への液体持ち込み」を参照下さい。
預け入れではなく機内に持ち込むもの
モバイルバッテリー
スマートフォンのモバイルバッテリーで、リチウム系の電池(Li-ion)は預け入れできませんので、機内持ち込みになります。

航空会社ごとに機内への持ち込み条件がワット数などこと細かにあるのですが、普通に売られている一般的なものならば問題ありません。
ワイヤレスイヤホンと充電ケース
電源をオフにする操作ができないため(自動的にOFF)、一般的なワイヤレスイヤホンとその充電ケースは、機内持ち込みになります。預け入れ手荷物にはできません。
電子タバコ
電子タバコは電池式の機器です。電池類は爆発や発火のおそれがあるため機内持ち込みになります。
パソコンなど電子機器や貴重品
貴重品に該当する現金やカード、時計、宝石、パソコン・タブレットは「お預かりできないもの」になりますので機内持ち込みになります。
スーツケースの中に入れて預け入れすることも可能ですが、盗難にあっても文句無しです。
また、スーツケースは運搬の際に投げられることもありますので、振動で壊れても文句無しです。
初めてのハワイ旅行の時、ノートパソコンを持って歩くのは重たいし、機内では使わないから「スーツケースに入れちゃえ」と、スーツケースがぶん投げられても大丈夫なように、パソコンをタオルや衣類でぐるぐる巻きにして、スーツケース内に梱包したことがあります。
新しいパソコンだったし、今、思うと「よくぞ無事に戻ってきた!」。そして、スーツケースの中には「notice of baggage inspection」カードが入ってました。貴重品を入れないでの忠告でしょう。

スーツケースのTSAの鍵は簡単に開けられてしまいます。
運搬中に貴重品だけ中から取られてしまっても文句なしですし、実際、買ったはずのお土産のコーヒーが無いなど、何かが無くなっていたという人もいます。
スーツケースは鍵がかかっているので安心というのは妄想です。

機内へ持ち込めるけど注意が必要なもの
ライター・マッチ
衣服のポケットなどに入れて身に着けるか、機内持ち込みが可能です。
- 1人1個まで
- 喫煙用で小型のもの(10cm未満)
オイルタンク式ライター、葉巻用ライター、ピストル型ライターは、機内への持ち込みも、預入手荷物にも出来ません。
液体
国際線の機内に持ち込める液体物には、以下の容量制限が設けられています。
- 100ml(g)以下の容器に入れる。
- ジプロックのようなジッパー付透明袋に余裕を持って入れる。
- ジッパー付透明袋のサイズの目安は縦20㎝以下×横20㎝以内、1リットル以下。
- 一人1袋のみ

100ml(g)を超える容器に入った液体物は、容器が割れてこぼれないようにジッパー付きビニール袋に入れて、スーツケースに入れ預け入れ荷物にすれば大丈夫です。

- チューブ式液体調味料(マヨネーズ、ケチャップなど)
- 液体の化粧品
- 水分を多く含むカン詰め食品
- 水分を多く含むビン詰め食品
- 水分を多く含むパック詰め食品(ピクルスなど)
- 液状レトルト食品
- スプレー缶
- 凍った液体物
- 液状洗面用品
持ち込み制限の対象となる液体物は、水分を含むものという基準なので、マスカラや歯磨き粉など「これも含まれるの?」というぐらいに色々あります。
- 飲料(ジュース、水、お茶、栄養ドリンク)
- デザート(ヨーグルト、ゼリー、プリン)
- 化粧品、医療部外品(美容スプレー、虫刺され・かゆみ止めの液体やスプレー、制汗スプレー、ヘアスプレー、消臭スプレー)
- クリーム・ローション(日焼けローション、保湿クリーム、化粧水)
- 液体ファンデーション
- マスカラ
- 化粧クレンジング(洗顔フォーム、メイク落とし)
- 口腔洗浄液(マウスウォッシュ、口臭スプレー)
- 歯磨き粉
上記以外にも対象液体物は色々ありますので「これ大丈夫かな?」と気になるものがある場合は国土交通省の「量的制限の対象となる液体物のリスト」を参照下さい。
もしも、100ml(g)を超える液体を持っていた場合は保安検査場で放棄することになりますので確認してくださいね。
粉類
2018年6月30日出発便より350ml(12oz)以上の粉類は、機内への持ち込みが出来ません。
小麦粉、砂糖、粉コーヒー、調味料、化粧品等パウダー粒子状の物質は、350mlを超える量の場合は、受託手荷物として預けることになります。
セキュリティチェックを通過した医薬品、乳児用粉ミルク、遺灰は対象外です。
粉状の免税品の場合は、密閉式のビニール袋に入っており、開封されていない場合に限り制限の対象外となります。
機内で必要な量に限って持ち込み可能
・液状風邪薬、咳止めシロップ、コンタクトレンズ溶剤、熱冷ましシート、使い捨てコンタクトレンズ
・乳児用離乳食、乳児用飲料
これらは、検査員への申告が必要です。また、機内において必要であることを確認されることがあります。(医薬品の場合、処方箋、病名等がわかる診断書、乳幼児同伴で搭乗など。)
お菓子は機内に持ち込める?
お菓子やパンは持ち込み可能です。
「これは大丈夫か?」と心配するならば、出国手続きが終わった後の制限区域内でお菓子や飲み物は購入しましょう。ここで購入したものは機内に持ち込む事ができます。
出国手続き後に買った飲み物は?
出国手続き後に免税店などのお店で購入した飲み物、お酒、化粧品類等の液体物は、100mlを超える物も持ち込みが可能です。
「保安検査」後のエリアを安全が保証された「クリーンエリア」と呼び、クリーンエリアは、全ての搭乗者の持ち物がチェックされた後の安全なエリアなので、航空機機内と同じ安全が保たれたエリアということになります。
ハワイに持ち込めないもの
ここまでは、日本からの機内への持ち込みが可能かについてお話してきましたが、ハワイ(アメリカ)への入国持ち込みとは別になります。
日本からは機内持ち込みはOKでも、ハワイ(米国)への入国の際に持ち込みが禁止されているものもありますので、そういうものは機内で食べてしまうか、処分して下さいね。
ハワイに持ち込めない物は?

アメリカ(ハワイ)に持ち込み可能な食品は「税関申告書」に食品として申告すれば持ち込めます。
入国審査の時に何を持っているか聞かれたら答えれば大丈夫です。いくつも持っている場合は代表的なものを2,3個答えてくださいね。
これどっち?機内持ち込み?預け入れ?
品 物 | 機内持込 | 預け入れ | 備 考 |
---|---|---|---|
ライター・マッチ | 1人1個、マッチは小型のもの。 | ||
モバイルバッテリー | 持込可能なモバイルバッテリー等は、ワット時定格量が160Wh以下の小型な製品に限定。 | ||
ワイヤレスイヤホンと充電ケース | |||
はさみ・カッター・包丁 | ソーイングセットなど小さなモノなら持込可。 | ||
爪切り | |||
ヘアアイロン (コードレスの電池式のモノ) | 電池が取り外せるものは、電池をはずして電池のみ機内持ち込み、本体は機内持込も預入も可。電池が取り外せないものは機内持込も預入も不可。 | ||
リチウム電池を内蔵 した電子機器 (PC・スマートフォン) | 預け入れは可能だが衝撃にたえられるように梱包保護。貴重品の場合は機内持込に。 | ||
乾電池の充電器 | |||
化粧品や医薬品 (消毒液や消毒スプレー含む) | 1容器0.5kgまたは0.5リットル以下のものを2kg。または2リットルまで。 | ||
スポーツ用品・日用品 のスプレー缶製品 | 1容器0.5kgまたは0.5リットル以下のものを2kg。または2リットルまで。 | ||
ゴルフクラブ |
スーツケースなど預け入れ荷物の制限についてはこちらの記事を参照下さい。

旅慣れていても、荷物の制限について間違えることがあります。
特に帰りのフライトではお土産に買ったものが増えているので、その分もチェックしましょうね。