ハワイ旅行やアメリカ渡航には、必ず「エスタ(ESTA)」という事前承認システムの申請が必要になります。エスタは取得した日から2年間有効で、有効期間は何度でも米国へ渡航が可能です。
・出国の何日前までにエスタは申請すればいいの?
・出国当日のエスタ申請は可能?
エスタはインターネットで米国政府公式サイトから自分で申請ができますが、ハワイ旅行前に忙しくバタバタとして時間がとれなかったり、忘れていたりということも。
また、自分で申請できるとはいえ、申請作業は、約2年に1回のことなので、申請方法の詳細を忘れてしまいがち。この間に内容が若干変更になっていることもあります。
今までに何度もエスタ申請している私ですが、毎回緊張する作業です。
「この項目は何を入力したらいいのか?」「あっ!入力間違えて申請したかも」など、私の失敗談や注意点もまとめました。
エスタの申請はいつまでにすればいいのか、申請するときに注意すること、さらに、これがあればスムーズに申請できる「ESTA入力項目シート」と「入力方法の動画」をご紹介します。
▼その他のハワイ基本情報について▼
初めてのハワイ旅行!ハワイの基本情報を知っていると何倍も楽しめる
エスタ(ESTA)はいつまでに申請?
エスタの申請期限は「米国へ出発の72時間前(3日前)」まで。
「米国政府公式サイト」にも次のように注意表示があります。
米国へ出発する72時間前までにESTAを申請してください。以前に承認されたESTAがないと、リアルタイムの承認が利用できなくなり、空港に到着すると搭乗が拒否される可能性があります。
上記の通り、遅くとも旅行の72時間前(3日前)までには申請をして承認をもらいましょう。
出国当日にエスタの申請はできるの?
出発当日までエスタの申請を忘れていて、当日空港で申請する人や、空港のチェックインカウンターでエスタの不備を指摘されてはじめて気づき、出発ぎりぎりの空港であわてて申請をする人もいます。
エスタの申請をうっかり忘れて、出国72時間を切ってしまった場合は、もう渡航できないのかというと、「審査」がスムーズに完了して、すぐに「承認」がもらえれば問題はありません。
空港で気づいたらアウトかも。
これはラッキーなケースであり、「審査」が「保留」のまま、すぐには審査結果が出ない場合もあるのです。
実際に私も申請をしたときに、「保留」から「承認」になるまで5時間かかったこともありました。
申請サイトの定期的なシステムメンテナンスや、人が判断して承認しているので、このように承認までの時間にバラつきがあり、このようにすぐに承認されないこともあります。
出国当日に空港で、スマートフォンやPCから申請をすることはできますが、このように審査結果がすぐに承認されるとは限りません。
ギリギリに申請しても、審査を早めることはできませんので、出国の72時間前までにはエスタを申請しておきましょう。
エスタの有効期間について
エスタの有効期間の確認方法
自分のエスタの有効期限や登録内容の確認は、申請したときの公式サイトから確認できます。
米国渡航認証システムESTA(エスタ)公式サイトから、
「パスポート番号」「生年月日」「申請番号」をつかってオンラインで確認できます。
ハワイ滞在中にエスタの有効期間が切れる場合
エスタが有効期限 ぎりぎりで、ハワイ滞在中にESTA(エスタ)の有効期限が切れるかも・・・という場合でも問題ありません。
エスタが必要なのは、米国入国時になります。
エスタ有効期間内でも再度申請が必要な場合
逆に、エスタの有効期間はまだ残っていても、次の場合は、新たにエスタの申請をしなりません。
- パスポートの期限が切れた
- 結婚して姓が変わったのでパスポートを新しくした
エスタはパスポートと紐づけされていますので、パスポートの失効と同時にエスタも失効します。
気をつけて!パスポート番号が変わったらESTAも申請し直しです。
出国日直前にESTAの有効期限が切れるという場合(出国時には期限切れの場合)は、現在のエスタの有効期限が残っていても新たに申請します。
有効期限が残っていても、新しく申請することは可能です。
期限が残っている場合、新たにエスタを申請している画面で「現在有効なESTAがありますよ」という意味のメッセージが表示されますが、そのまま申請の操作を進めて大丈夫です。再申請すると有効期限が残っていた過去のエスタ情報は失われます。
エスタを取得する方法
はじめて申請する場合も、2回目以降の人も、申請方法は同じです。
エスタ申請は「米国政府公式サイト」でインターネット上で申請します。
エスタ申請料金
公式サイトからエスタの申請費用は、一人につき21ドル。
米国税関国境警備より、2022年5月26日からESTAの料金を14ドルから21ドルに引き上げると発表がありました。すでに承認済みのESTAがある人は、有効期限内は再申請する必要はありません。CBP Announces ESTA Fee Change
支払い方法はクレジットカード(マスターカード、ビザ、アメリカンエキスプレス、ディスカバー(JCB、Diners Club))のみです。支払いがされないと申請処理は行われません。
クレジットカードを持っていない場合は、自分のクレジットカードでなくても大丈夫です
大手の旅行代理店ではESTAの代理申請を有料(数千円~)で行ってくれるところもあるようですが、ネットで公式サイトから自分で申請すれば21ドルなので、断然お得です。
エスタ申請公式サイトとそっくりのサイトに注意!
ESTAの申請料金がすごい値上がりしたね。
値上がりしてないけど?(2019年時点)
エスタの申請料金は2019年時点では値上がりしていないはずなのに、友人が「4,000円払った」と言っていた意味が判明しました。
エスタは「米国政府の公式サイト」から申請をしますが、公式サイトにそっくりの、よく似たサイトがいくつかあります。そのよく似たサイトというのは、「エスタ申請代行サービス会社」です。
自分では「米国政府の公式サイト」から申請をしたつもりでも、実は「エスタ申請代行サービス会社」のサイトから申請をしていて、支払う申請費用が公式サイトからの申請料金ではなく、友人のように数千円請求されるということがあるのです。
▼米国政府公式サイトのURL
https://esta.cbp.dhs.gov/
「米国政府公式サイト」とそれ以外のサイトの見分け方は、サイトのアドレスを現わすURLの最後。
公式サイト:https://〇〇〇.gov/ ← こっち
代行サイト:https://〇〇〇.com/、https://〇〇〇.asia/ https://〇〇〇.info/など
「米国政府公式サイト」は政府の機関ですので、アドレスのURL(ドメイン)には government(政府)を意味する「.gov」が入っています。「.gov」というドメインは政府の機関しか使えません。その他の「.com」「.asia」「.info」などは公式サイトではなく「申請代行サイト」でしょう。
公式サイトはドメインの最後が「dhs.gov」が入っている!
「エスタ取得代行サービス会社」は、「公式サイト」のカラーや雰囲気、操作手順や入力内容もほぼ同じなので、「代行サイト」であることに気づかないのです。
とくに初めてエスタを取得する人はわかりませんよね。
友人は「米国政府公式サイト」で申請しているつもが、公式サイトによく似た「代行サイト」でESTAを申請して取得していたのです。ハワイ渡航歴30回以上のハワイに慣れ親しんだ友人ですら間違えてしまうのです。
「代行サイト」で4,000円支払ったそうですが、ESTAは無事申請・承認されていたので、ハワイ旅行中も「代行サイト」であったことに気づかず、帰国後に偶然ネットで自分が代行サイトで申請したことが発覚しました。
4,000円支払って、これで申請されていなかったら「詐欺サイト」です。
まっとうな申請代行サイトであっても、本当に信頼できる会社なのかどうか見極めづらいので、本家の「米国政府公式サイト」から申請することをおすすめします。
申請作業にかかる手間は同じですし、申請費用が断然安いです。
申請する時に用意しておくと便利なもの
エスタの申請は、入力項目も多く、各国共通のため、「出生地」など、日本人にとってはこれは何を入力すればいいんだろう?とちょっと考えてしまうような、わからない項目もあります。
パスポートを見ながら、また宿泊先ホテル情報を確認しながら、あたふたしていると、発生するのが時間切れ!
英文で「まだ申請を続けますか?」のような確認メッセージが表示されます。メッセージが表示されても、そのまま続ける操作方法に従えば、続行はできますが。
エスタの申請では間違えのないように、慎重に1項目ずつ入力をしていくと、私の場合は申請に約20分かかりました。
エスタ申請をタイムアウトせずにスムーズに申請するには、あらかじめ質問の回答をまとめておけばいい!エスタの質問項目をシートにまとめました。
入力例も記入済!
ESTA入力項目シート[PDF](2018年3月時点)
次の4つを用意します。
- パスポート
- クレジットカード
- アメリカでの連絡先住所と電話番号
- 現在または最後の勤務先情報 (勤務経験がある場合)
上記の4つを見て「ESTA入力項目シート」に記入しておき、エスタ申請時にはこの「ESTA入力項目シート」を参考に入力すれば、サクサクと入力ができてスムーズです。
シートへの記入が面倒という人は、上記の4つを目の前に用意して、エスタ申請すればOKです。
このシートの質問の他に、適格性について「はい」か「いいえ」で答える質問がありますが、画面を見ながら答えを選ぶだけなのでシートからは省略しています。
初めてエスタを申請する友達にこの「ESTA入力項目シート」を渡したところ、迷うことなく楽に申請できたと言ってました。
【動画】エスタ申請の手順
米国大使館公式解説ビデオにて、ESTA申請の手順及び注意事項を解説しています。手順はこちらの動画で一通りわかりますので、ぜひ確認してくださいね。
先ほどの、「ESTA入力項目シート」を用意して、この動画を見れば、エスタの申請はバッチリです。
申請後
また、エスタが承認されても「渡航することができます」というだけで、米国への入国が確実に約束されたわけではありません。通常通り入国審査は行われます。
申請は終わったがエスタの「承認」が遅い?
エスタを申請したときに「保留」になり、「承認」されずに「渡航認証保留」になることもあります。
「あなたの申請について即座に決定を下すことができないため、あなたの渡航認証は審査中です。この回答は良くない事実が見つかったことを示すものではありません。判定は72時間以内に受け取ることが可能です。」
とのメッセージ。
ちょっと待ってなさいってことですがドキドキ。
このように、申請時に何度か「保留」になったことがありますが、早い時は数分後、遅い時は5、6時間後に、無事に承認されました。
すぐに「承認」にならないとしても、時間を置いてから確認すれば大丈夫ですので、怖がる必要はありません。と、私もドキドキしながら自分自身に言い聞かせてました。「判定は72時間以内に」とありますね。
万が一、認証不可になった場合は、大使館・領事館での査証申請が必要です。
そのためにも、早めのエスタ申請をオススメします。
エスタ申請後はESTA渡航認証は印刷する必要がある?
ハワイでの米国入国時にESTA認証のコピーの提示を求められることは、今までありませんが、米国の他の都市では提示を求められることもあるようです。
印刷の義務はありませんが、ESTAの有効期限が、いつまでか確認する意味でも、印刷をして控え用としてパスポートと一緒に保管しておくことをオススメします。
エスタ申請で入力間違えたかも
「エスタで入力を間違えてしまったかも」と気になって仕方ないならば、思い切って再申請という手段もありです。
「パスポート番号や有効期限」「氏名」「性別」「誕生日」などパスポートに記載されてる項目を間違えると、再度費用を払って申請し直しになりますが、住所のスペル間違え程度は問題ないようです。ただし絶対大丈夫、という保証はありませんのであくまでも自己責任で判断ください。
間違えが気になる人は、再申請の費用(当時14ドル)は安心代とわりきって、再度費用を払ってESTA申請をした方が精神的によいのではないでしょうか。
入力間違えによる再申請の操作をしていると、すでに申請したエスタがあるので「有効なESTAがあるので上書きしますか?それとも今入力しているものをキャンセルしますか」というようなメッセージが最後に表示されます。再申請する場合は「上書き」を選びます。
入力ミスで再申請しました
そういう私も、主人と子供のESTA申請で、入力間違えから再申請をするはめになった失敗談があります。
2015年から質問追加項目となった「出生地(Place of Birth)」という項目。
何も迷うことなく、出生届を提出した市区町村だろうとその地域を入力したら、「生まれた場所(病院)の住所の市区町村」でした。
「戸籍」に「出生地」という項目があることをご存じですか?
確認してみると、たしかに「出生地」には生まれた病院の市区町村が印字されていました。
知らなかった!
とはいえ、「出生地」は「戸籍」までたどらなければわからないので、「いくらなんでもここまで調べられないでしょ?間違えたとしても大丈夫じゃないのかなぁ」とお気楽に考えていたら、ツアー旅行会社さんより「大丈夫とは思いますが、念のため万全を尽くしてください。」と言われ、もう一度費用をかけてあらためて申請しました。
今度は、戸籍と同じ「出生地」を入力しました。
ESTA申請を2回行い、料金2倍をかけて「安心」をとりました。
旅行前から入国審査を通過するまでドキドキはしたくないです。
ちなみに、日本以外の外国人のパスポートには「出生地」という項目があるそうです。「国籍」と「出生地の国」が異なるケースはよくあるそうですよ。
エスタ入力ミス!再申請?
ESTAの入力間違えについて、在京アメリカ大使館ビザ課が、ビザ申請情報をツイートしています。
よくある質問にも応えてくれていますので、ご参考までに、その中から抜粋します。
家族まとめて申請できるグループ申請
家族や友人の分のESTAを代理申請をしても問題ありません。
1回の決済で複数人の申請ができる、グループ申請を使うと、まとめて支払いができるので便利です。
家族旅行で全員分のESTA取得をする場合は便利です。
エスタ有効期間の管理
エスタの有効期限がわかる工夫として
1.エスタを印刷してパスポートにはさんでおく
パスポートケースがあると便利です。
2.エスタを取得したら、Googleカレンダーに期限切れの日を登録しておく
ESTAの期限切れお知らせメール
ESTAの期限切れ30日前になると、期限が切れる旨のメールが届きます。
エスタはパスポートと同じく、更新はできませんので、期限が切れたら毎回申請し直し。したがって「期限が切れちゃう前に更新しなきゃ」と焦る必要はありません。
エスタが期限切れになるけれど、しばらく渡米の予定がないという場合は、取得しているエスタは失効させ、次回渡米の前に取得したほうがエスタの有効期間を無駄なくいかせますね。
エスタの期限切れメールは、全文英文のメールなので、SPAMメールと間違えがちですのでご注意を。
件名が「ESTA Expiration Warning」と「ESTA」で始まっていますので、この文字の件名には反応してくださいね。
ATTENTION! The travel authorization submitted on March 3, 2013 via ESTA will expire within the next 30 days. It is not possible to extend or renew a current ESTA travel authorization. You will need to apply for a new ESTA travel authorization. Please reapply at https://esta.cbp.dhs.gov if travel to the United States is intended in the near future. If there are 30 or more days left on the old authorization you will receive a warning message during the application and be asked if you wish to proceed.
【訳】
注意! ESTAを経て2013年3月3日に提出された渡航認証は、30日以内に期限切れになります。現在のESTAの渡航認証を拡張したり、更新することはできません。新しいESTAの渡航認証を申請する必要があります。米国への旅行が、近い将来に意図されている場合は。古い認可に残された30日以上ある場合はhttps://esta.cbp.dhs.govへ再申請してください。期限が残っている場合は、アプリケーション中に警告メッセージが表示され、続行する場合尋ねられます。
ただし、エスタの期限切れをおしえてくれる便利なメールですが、メールシステムや何かのトラブルで届かなかったこともあります。
Googleカレンダーにエスタの期限が切れる日を登録しておいたので、期限切れはこのときにわかり、と、同時に「期限切れお知らせメール」が届かなかったことに気づきました。
「メールが届くから期限は気にしなくていいや」とメール頼りにすることは、やめておいた方がいいです。
さいごに
ハワイ旅行前の、エスタの申請は出国の72時間前までにしておくことが推奨であり安心。
また、エスタの有効期限がわからなくならないように、エスタは印刷してパスポートと一緒に持っておくのがいいですね。
エスタ申請は何度経験しても、毎回緊張して、たぶん慣れることはないでしょう。